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秘密がいっぱいの都市計画決定 | 大山町ピッコロ・スクエア周辺地区

更新日:2022年3月6日

 大山駅周辺で進行中の再開発は、町の景観や人と車の流れをどのように変えていくでしょうか。大山に住む住民の一人として、地元をより安全で暮らしやすい場所にしたいと願ってきました。そして、2年前から再開発計画に大きな関心を持ち、板橋区に対して何度も質問をし意見も述べてきました。けれども、担当者からまともな回答は返って来ません。

 

都市計画法第16条(公聴会の開催等)には、

「住民等の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする」

と書いてあるのに(下図)。




 大山町ピッコロ・スクエア周辺地区第1種市街地再開発事業は、令和4年 (2022) 1月11日に最終的な都市計画案の縦覧・意見書の公募が始まり、2週間後の1月25日が締切日でした。形式的には都市計画法の手続きを踏まえていますが、心の中のモヤモヤが消えません。そして、この3月には当初の計画案通りの都市計画決定が成立するでしょう。


 なぜモヤモヤしているかと言うと、大山で再開発が先行するクロスポイント周辺地区(下図)には、いくつもの大事な情報が隠蔽されているからです。区が公表できない情報って、よほど知られたらマズイ内容なのでしょうね。ピッコロ・スクエアもクロスポイントと同じように、多くの秘密が存在しています。2つの「初めにタワマンありきの再開発計画」は本当に謎だらけです。そこで、特に気になった2点を記録に残しておきたいと思います。


ピッコロスクエア再開発事業 計画図(案)
大山町コッピロ・スクエア周辺地区の位置図(板橋区の資料)

 

1. 板橋区都市計画審議会について
 

1. 板橋区だけ官公庁委員が多いのは何のため?


 板橋区都市計画審議会は、関係行政機関の委員が24名中5名(22%)を占めています(下図)。近隣の練馬区・北区・豊島区は、地元警察署長と消防署長の2名だけが行政機関代表なのに、なぜ板橋区だけ人数を増やしたのでしょう。円グラフの山吹色部分を比較すると板橋区ののボリュームの多さがはっきりわかります。


 一方、練馬区は住民(円グラフ黒色部分)の中に4名の公募区民だけでなく、環境団体代表と身障者団体代表の2名が含まれ、全体の48%を占めています。残念なことに板橋区には公募区民は入っていません。委員の選考基準は自治体によって大きく違うものなのですね。どのように決めているのか知りたくありませんか?




板橋区都市計画審議会委員名簿
板橋区都市計画審議会委員名簿 情報公開請求により取得

2. 委員の職業や出身団体を隠す必要はありますか?


 そして、他区であれば最初から配布資料に委員の肩書きや出身団体名が掲載されているのに、板橋区では情報公開請求(右図)しないとチェックできません。公開に前向きでなかった委員がいるのでしょうか。審議会の信頼性を高めるために、最初から開示して欲しかったです。


3. 審議会の会長は誰の味方なんですか?


 本来、公平に審議を取り仕切るべき会長の中立性に、大きな疑問を感じる出来事がありました。過去の会議録をもとに2つの例を紹介します。

事例その1)  令和元年 (2019) 9月12日に第182回審議会が開かれました。「駅前広場(下図)等の計画」審議になんと1,600通を超える反対意見が集まり、継続審査の動議が8対8で可否同数になりました。しかし、会長は東京都都市計画審議会の開催までに結果を出したいのか、自ら反対票を投じて議論を封じる行動に出たのです。そして、計画はあっさり採決されてしまいました。


駅前広場の導入機能及びイメージ図
駅前広場の導入機能及びイメージ図

事例その2)

 令和3年(2021)11月1日の都市計画審議会開催時にも、会長は委員からピッコロ・スクエア関連の報告を受けた際、事業を推進する立場に立って執行部を応援するアドバイスをしました。会長は再開発に肯定的な論文を多数発表し物流会社の経営者など実業家としての経歴もある人物です。


 会長の中立性は一体どこへ行ってしまったのでしょう。┐(´ー`)┌ヤレヤレ


 

Ⅱ 再開発の手続き上の問題点について 
 

1. 住民との対話がない "まちづくり"


 令和3年 (2021) 3月15日に開催された「市街地再開発準備組合」主催の説明会は、限られた関係者のみで実施されました。主催者側が地権者と認める人たちには招待状が届きましたが、招待状のない人たちは入場を許されませんでした。当日は、高さ107メートルの30階建て及び29階建てのタワーマンションのイメージ図(下図)が提示されました。


タワーマンション イメージ図
タワーマンション イメージ図

 令和3年 (2021) 7月17日及び19日に予定されていた素案説明会は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、会場開催が動画配信に切り替わりモニター越しのやり取りとなりました。参加者からの質問や意見は ピッコロ・スクエア周辺地区 素案「都市計画素案に関する主な意見等」(下図)に掲載されました。とは言っても、以下の通り質問が並んでいるだけで、通常は記載される区側の回答が載っていません。聞くだけで終わりなんて切ないです。


大山町ピッコロ・スクエア周辺地区都市計画素案に関する主な意見等
大山町ピッコロ・スクエア周辺地区都市計画素案に関する主な意見等

2. 理論破綻を隠したい支離滅裂な板橋区