区議会の論点:現在社会実験中のシェアサイクルは、2年間のテスト後に板橋区の事業になる可能性はありますか?

 駅前やコンビニ前や公園などを通ると電動自転車を見かけるようになり、いつの間にかシェアサイクルの存在はなんとなく知っていました。けれども、家の近くにポートがないので一度も乗ったことがなく、残念ながら使うことはなさそうだと思っていたら、ある日徒歩3分の公園にいつの間にか3台のシェアサイクルが置いてあってとてもびっくりしました。そこにあるのなら近隣住民にお知らせしてくれたらいいのに、と思いました。


 2019年10月1日から始まった板橋区でのシェアサイクル社会実験は、2021年9月30日までの2年間限定で運用されています。これは民間の事業で板橋区の税金は使われていません。なるほど、住民に対する積極的な広報はなかったのですね。


 区内でのシェアサイクルの利用率は高いようです。社会実験終了後も継続して使うことができるのか、また、他区との乗り入れについても注目していきたいと思います。


高島平駅南口ポート
高島平駅南口ポート

 2020年12月2日に開かれた都市建設委員会での、共産党の山田ひでき議員の質問を取り上げます。



山田ひでき議員:   何点かお願いします。  1つは、ポートの設置状況あるいは利用回数や利用者数、こうした数字が出ているんですけれども、これらが社会実験としてデータの収集を進めていく上で、これらの数字が分母として十分なものであるというふうに考えているのかどうか。また、こういった数字を今後、ポート数やラック数、さらに実験として増やしていくのかどうか。その辺を確認したいと思います。


シェアサイクル社会実験 途中経過報告①
シェアサイクル社会実験 途中経過報告①

交通安全課長:   まず、ポートとかラックの増設、これからどうしていくかということでございますけど、サービスを提供するという目的で行っておりませんけれども、我々としましても、やはり交通不便地域がございますよね、そういったところに何とか配置して、そうするとどういうふうな利用がされるのかというのは非常に興味があるところでございます。  ただ、なかなか公有地がなかったり、ほとんどがコンビニエンスストアに置いているわけですけど、置けるだけのコンビニエンスストアの広さがなかったりということで、なかなかその部分、配置していくことが今できずにいるんですけども、我々としましても、そういったところが見つかれば、利用のされ方なんかはやはり見てみたい、把握していきたいなというふうな思いはありますので、そういった意味での増設はあるかなというふうに思ってございます。

山田ひでき議員:   データを集めることが目的ということですので、現在ポート数で107か所、57万区民からすれば、五、六千人に1か所ぐらいの割合なのかなと。それがデータを収集する上で多いのか少ないのか、ちょっと私のほうでは判断ができないんですけども、ぜひいろんなところに設置をして、利用状況などを確認してもらえればいいのかなというように思います。  あと、利用回数が、同一プラットフォームで実証実験をしているほかの自治体と比べて利用回数が多いというふうに記載があるんですけれども、このことについてはどのような要因が考えられるのかなと。区としてはどう判断されてるんでしょうか。


シェアサイクル社会実験 途中経過報告②
シェアサイクル社会実験 途中経過報告②

シェアサイクル社会実験 途中経過報告③
シェアサイクル社会実験 途中経過報告③

交通安全課長:    このシェアサイクルのいわゆる社会実験、多分どの区も社会実験ないし実証実験というような形で始めていると思うんですが、その始めるときの動機づけといいますか、どういう位置づけで始めていくかというところが一つあろうかと思います。

 例えば、台東区さんなんかは、たしか繁華街等にやはり放置自転車が多いので、ただ駐輪場もそんなに整備できるだけのものがないという中で、シェアサイクルを利用してもらえれば、小さな駐輪場が点在してできる。そして、必ずポートに入れなければ料金が加算されますので、放置自転車になることもない、というようなこともあり社会実験を始めた、そういうきっかけから始めていったというようなこともちょっと聞いております。

 そういったことで、そもそも社会実験を始めるときの目的が違う部分もあります。我々は、先ほど来申し上げたとおり、このシェアサイクルというのが板橋区内で、例えば都営三田線と東武東上線が離れておりますけど、そこを結ぶ一つの移動手段として自転車が本当に活用されるのかどうか、電動自転車ですけど、活用されるかどうかとか、そういったことをいろいろちょっと見てみたい、確認していきたいという思いもありましたし、そういう意味で、板橋区内をどんなふうにして動いていくのかというのをいろいろな場所から、点で見ていきたいというのもありましたので、板橋区内は割と多く配置されているのかなというふうに思っております。



山田ひでき議員:    他の自治体と比べて利用回数が多いということは、やっぱりこうしたシェアサイクルなどに対する要求が高いのかなというように思います。  そういうことを考えると、今回の社会実験が終了した後、どういうふうにするのか。この社会実験の評価を、区としては何を基準にしてどう評価してくのか、ちょっと確認したいと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

交通安全課長:   具体的に、どの評価基準を定めて、その評価基準を達成している、あるいはしてないからとか、その基準自体がまだ、どう設定するべきなのか、どんなものを設定するほうがいいのか、ちょっとそのあたりはまだ全然決め切れていない部分もございます。  また、我々交通安全だけで考えをまとめていいのかどうか、ということももちろんございます。他部署でもやはり、例えば何か、これを使ってどこか施設に来てるよというようなこともあるのかもしれませんし、そういったことを考えますと、ちょっといろいろ関係するような部署の意見等も聞く必要はあるのかなというふうに思っておりますので、どんな形で考えていく、決めていくか、基準といいますか、どういうふうな形で進めていくかということにつきましては、今後いろいろ考えていく、検討していくということかと思っています。

山田ひでき議員:   既にシェアサイクルを高い頻度で使われている方にとっては、この事業が実験終了後どうなるのかというのは非常に大きな関心事になってくると思いますので、ぜひ区としての評価基準等を示していただけるとありがたいのかなというように思います。  また、質問は変わるんですが、他の自治体でプラットフォームが異なるシェアサイクルが運用されていると。そういったプラットフォームが異なるところと、どう乗り入れができるのか。あるいは、乗り入れる実験みたいなものを行う予定があるのかどうか。その辺をお聞きしたいと思います。

交通安全課長:   先ほど、都心区はドコモがやっていて、それを取り巻く周辺区は比較的我々と同じソフトバンク系のOpenStreetがやっているわけでございますが、ただそこはちょっと、多分もうシステムそのものが違いますし、課金している自転車を感知する方法も多分ちょっと違いますので、会社の経営方針とかも多分違ってきていると思いますので、なかなかそこが同一になるのかというのは、今の時点では難しいだろうと思っています。  乗り入れにつきましては、基本的に都心部11区ぐらいはドコモでやっていますので、それは相互乗り入れをやっています。同じように、我々のほうも同じシステムで使ってるところは相互乗り入れができるようになってるわけですが、都心区においても、OpenStreetさんがいろいろポートを独自に見つけているようなところもあるように聞いていますので、その部分では乗り入れというのは可能になるのかなと。同一のものであるということから、乗り入れは可能ということになろうかと思います。

山田ひでき議員:   社会実験ということですので、プラットフォームが異なるところの乗り入れは困難であるというのであれば、ぜひ練馬区、豊島区、北区で実験的にこのOpenStreetさんのポート設置を、実験としてポートの設置を要請することも必要なのかなというふうに思います。ぜひそういった需要についても調査をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

交通安全課長:   ちょっとこれは、事業者にそういったものがあるというのは我々も把握しておりますので、事業者のほうに聞いたところ、各自治体の中に積極的に配置をしていこうとすると、やっぱり土地の問題が出てきますので、それぞれの自治体がかなり協力的な体制でなければ、なかなかポートの配置というのは進んでいかないというふうにも聞いております。  これにつきましては、シェアサイクルに関しましては各自治体、豊島区なり北区なり練馬区なり、それぞれのやっぱり区の考え方や方針があろうかと思いますので、各課長さん等にお会いしたときに、やらないんですかということぐらいはお話しできたとしても、どうぞやってくださいというのも、なかなかいろんな政策的なものもあるので、難しい面があろうかなというふうにちょっと感じております。

山田ひでき議員:   あくまで実験の範疇なので、なかなか難しいところもあるとは承知はしてますが、せっかく実験をやるのであれば、できるだけ幅広いケースを実験できればいいのかなというように思った次第です。



◆参考資料


板橋区 シェアサイクル実証実験を開始しました

https://www.city.itabashi.tokyo.jp/bousai/anzen/jiensha/1014700.html


シェアサイクル社会実験開始後1年間の途中経過の報告について

https://www.city.itabashi.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/028/516/r21202_tos_2.pdf


ソフトバンク系 HELLO CYCLING

https://www.hellocycling.jp/


ドコモ系 bike share service

https://docomo-cycle.jp/


国土交通省 国道上のシェアサイクルポート 設置とその効果

https://www.mlit.go.jp/common/001230127.pdf



区議会の論点とは?  私たちの暮らしに密接に結びついている区政。板橋区議会ではどんな議論がなされているのか。その議論からは私たちの暮らしの問題点が浮かび上がります。区議会の論戦をここに採録し、板橋区の諸問題を眺めていきます(毎週火曜日連載)。


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