区議会の論点:板橋区がキャッシュレス決済事業にPayPayを選んだ理由

 私たちの暮らしに密接に結びついている区政。板橋区議会ではどんな議論がなされているのか。その議論からは私たちの暮らしの問題点が浮かび上がります。区議会の論戦をここに採録し、板橋区の諸問題を眺めていきます(不定期連載)。


2020年9月25日に開催された区民環境委員会で、公明党の田中いさお議員が板橋区のキャッシュレス決済事業にPayPayを選定した理由を質問していました。


産業振興課長: 

 今般の新型コロナウイルス感染拡大の影響によりまして、飲食店をはじめとする小売、サービス業などを営む板橋区内の個店の売上げは、大幅に減少していると考えております。そうした個店を支援するために、感染拡大防止につながるキャッシュレス決済や電子チケットといった新しい生活様式を踏まえた手法を取り入れた上で、消費を喚起する方策として、このキャッシュレス決済ポイント還元事業及びいたばしプレミアムバルチケット事業を実施したいと考えております。



キャッシュレス決済ポイント還元事業について


 まずは、項番1のキャッシュレス決済ポイント還元事業でございますが、こちらのほうは去る9月10日付の速報でお知らせさせていただいた事業でございます。がんばろう板橋!区内のお店応援キャンペーンと題しまして、PayPay株式会社と提携しまして、来月10月1日から翌月11月30日までの2か月間、PayPayのキャッシュレス決済での支払いによりまして、利用金額の20%分のポイントを還元する事業でございます。ポイントの付与につきましては、1決済当たり2,000円分、1月当たり5,000円分のポイント還元を上限とさせていただきます。



 また、PayPay株式会社につきましては、東京都と提携をいたしまして、店舗などで集団感染が発生した場合に、利用者の訪問履歴に基づき感染情報を通知するサービス、店舗型東京版新型コロナ見守りサービスを実施しているところでございます。


いたばしプレミアムバルチケット事業について


 続きまして、項番2のいたばしプレミアムバルチケット事業でございます。いわゆるチケット制の飲み歩き、食べ歩きのバルイベント、こちらのほうを本年12月1日から翌令和3年1月中旬までの期間で実施いたします。




 飲食店が中心となりますが、500円相当または1,000円相当の各個店の独自のバルメニューというものをご用意いただきますとともに、感染拡大防止対策を講じていただくことで、飲食店のみならず物販やサービス業などの個店についてもご参加いただけるようにしていきたいと考えております。


 また、バルチケットにつきましては、新しい生活様式を踏まえまして、電子チケットとしてプレミアム率50%上乗せいたしました3,000円分の電子チケットを2,000円で2万セット販売させていただきたいと考えております。


 なお、委託事業者でございますが、先日5者のエントリーによるプロポーザル方式での審査会を実施いたしました。その結果、株式会社じも研、「じも」は平仮名で「研」は研究の研でございます。株式会社じも研という事業者に委託することになりましたので、併せて申し添えたいと考えております。


株式会社じも研 会社概要
https://www.jimoken.co.jp/company/
※主要取引先に江東区、台東区、葛飾区などの自治体名がありました

 いずれの事業におきましても、新しい生活様式を踏まえた上で、消費者の皆様にお得感を感じていただくことで消費マインドを喚起し、このイベントをきっかけといたしまして各個店の魅力を伝えていただき、今後の集客につなげていけるよう、板橋区内の個店の支援をしていきたいと考えております。


なぜPayPayなのか


田中いさお議員:   このポイント事業、キャッシュレスの件は非常にありがたいなというように思うんですけれども、区民相談もあったもので、さっきの小野田委員ともかぶるんですけれども、なぜPayPayなのか。今の説明だと約3,000店舗という話。それ以外のいろいろあると思いますよ、LINE Payから楽天ペイから。

 それぞれの店舗はこれだけだったのでPayPayを選びましたというような説明もしないと、中には持っていない方がいらっしゃる、区民の方ですよ、店舗じゃなくて。それで、PayPayは私立の会社だと僕は思っています。それを啓蒙活動に加担しているということもあるわけです。


 ない人が今回を契機にPayPayにする。その分PayPayからの恩恵は板橋区にはあるのかも伺いたい。この事業によってPayPayはもっと広がると思いますよ、ほかのいろんなペイがある会社の中で。ちゃんとそこはウィン・ウィンの形になっているのか。一方的に区が選んで、どんどんPayPayは普及する。私も使っているからあれなんですけれどもね。ただ、区民の中にはそういう方がいらっしゃるんです。そこら辺はちゃんとPayPayも何かしらの区に資するようなことをしていただいているのかどうか、確認させてください。

産業振興課長:  まずは、利用者の利便性というようなところで考えさせていただきましたが、これは公正取引委員会のQRコード等を用いたキャッシュレス決済に関する実態調査報告書、2020年のものでございますが、それを拝見いたしましたところ、利用者が最も頻繁に利用しているコードというようなことで、QRコードでもPayPay以外にも楽天ペイとか、d払いであったりとか、LINE Pay、au Payというふうにございます。


 その中でPayPayが54.8%を占めているということで、半数以上ということです。次点が楽天ペイでございますが、それが16.1%ということで、そこの部分では優位性があるかなと考えております。

 また、株式会社ICT総研の全国100地点におけるQRコード決済サービス利用可能店舗数、これも2020年のものなんですが、これを拝見いたしますと、やはりPayPayが全国の100地点ということになりますが、3万2,000店舗ございます。次点がd払いのお店でございますが、これが5,839店舗ということですので、ここでもかなりの数が違うかなというようなところです。


 そして、東京都のほうの事業でございますが、店舗型の東京版新型コロナ見守りサービス、これを提携しているところがPayPayとau Payのこの2社であったというようなところでPayPayの優位性というところは認められたかなというところでございます。


 また、事業者の利便性といたしましても、決済の手数料であったりとか、実際に使用された金額がお店のほうに入るタイミングということなんですけれども、こちらのほうでは楽天ペイだけが手数料を取るというようなところでございました。一方で、最短の入金日というところがPayPayと楽天ペイで翌日ということでございましたので、ほかのところは月末締めであったりとか、あとは手数料を払えば即時で入金しますというようなところもありましたけれども、そういった点でございます。

 最後に、コールセンターの設置状況は、先ほどもちょっと申し上げましたが、そこの部分ではPayPayだけが24時間365日対応するというようなことで、これは利用者に対しても、あるいは改めて事業者のほうも、じゃ、うちもPayPayを使えるようにするといったような問合せも合わせてということでしたので、そういったところからPayPayにしたところでございます。

 一方で、PayPayを選択したことによって区に何か恩恵があるかというところは、特段これは事業者のほうから何か頂くというようなことはできませんしあれなので、ここは全くないところでございます。

予算を示し区民に説明してほしい


田中いさお議員:    了解しました。それで、本当は区民の利便性にとっては、これでPayPayが使えたり、楽天ペイが使えたりとか、いろんな選択肢があったほうがいいに決まっているのは、それは分かり切っていることだと思うんですが、1社増やすと余計お金がかかるということか。そこら辺どうなんですか。ちゃんと区民に説明するには、そこまでしないと困るんですよ。本当にいろんな窓口、いろんなペイがあって、本当は全部使いたい。でも、PayPayにした理由は今、こういう理由なんですよということをちゃんと周知しないと、単なるPayPayの啓蒙活動にも見えてしまうんですよ、僕からすると。だって、持っていない人、PayPayを入れなければいけないんです、登録して。だから、そこら辺をちゃんと説明しないといけないと僕は思うので、そこもちゃんとしていただきたいという点で、万が一違う、楽天ペイを入れた場合には、余計に事務作業がこれだけ増えるんですとか、これだけお金がかかるんですという大体で結構なんですけれども、そういうイメージが湧くような答弁をいただければと思います。

産業振興課長:   確かに複数のQRコード、決済事業者と契約をすると利便性はさらに高まるというふうには考えておりますが、一方でそれぞれとの契約が必要になってしまって、またそれぞれの金額も重なるということになりますので、そういった意味では、予算がというところだとかなり増えてしまうかなというようなところでございます。

 ほかの自治体におきましてもPayPayを使ってというようなところもありましたので、先ほど申し上げました優位性の部分から、今般はPayPayにさせていただきました。

 また、これが未来永劫続くということではなくて、イベント的にこの2か月間というようなことではございますので、まずはこれでやってみてということで、一定程度効果検証はしてまいりたいと思っておりますので、そこの部分で今後、必要に応じてこういった施策を展開するというような場面には、今回の実績というところを資するように考えていきたいと思っております。 #キャッシュレス決済

#PayPay #がんばろう板橋_区内のお店応援キャンペーン

#いたばしプレミアムバル

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