区議会の論点:東武鉄道と協力して、ホームドアの設置を早めることはできませんか?人身事故を減らしたいです。

 東武鉄道株式会社は、2021年度以降に板橋区内の駅(下板橋・大山・中板橋・ときわ台・上板橋・東武練馬・下赤塚・成増)にホームドアを設置する計画を発表しているのですが、今のところ具体的な話は何も聞こえて来ません。いつどの駅から着手するのでしょう。とても気になります。


 ホームドアは1列作るのに2億4千万円くらい費用がかかるらしいです。たとえば大山駅なら2列なので4億8千万円、上板橋駅なら4列なので9億6千万円です。ただし、東武鉄道だけがコストを負担するのではなく、国・東京都・板橋区から補助金が出ます。負担割合は、国が1/3(17億6戦万円)、東京都が1/6(8億8千万円)、板橋区が1/6(8億8千万円)、東武鉄道が1/3(17億6戦万円)、です(下図参照)。つまり、整備費の2/3は税金ということですね。



 とはいえ、これは単純計算です。駅の構造をホームドア用にリフォームする必要があれば、営業を続けながら大掛かりな工事を行うことになり、東武鉄道の負担は激増するでしょう。


 民主クラブの中妻じょうた議員が、8駅(下板橋・大山・中板橋・ときわ台・上板橋・東武練馬・下赤塚・成増)のうち、どこから手をつけたらいいかを提案していました。「リスクの高いところからやらなきゃ駄目」と。20213年2月25日、健康福祉委員会での、中妻じょうた議員と障害政策課長の質疑応答を採録します。



中妻じょうた議員:   ここ最近、ユニバーサルデザイン、バリアフリーに関する重大事案が板橋区で起こっていると。また、東武東上線で事故が起こりました。当初は自殺だったんじゃないかと言われていたんですけれども、調査の結果、目の不自由な方が転落したんじゃないかというふうに言われている。

 これは相当重要な事案だと思うんですね。もちろん転落してしまうということ自体もう重要ですけれども、報告の上がっていき方として、最初何か安易に自殺ですというところで話が終わろうとしていたけれども、目が不自由だったということが後から分かるというのは、相当真剣味を持って改善活動しなきゃいけない事案だと私は受け止めているんですよ。

 その意味で、もう一回実施計画を見てみますと、関連しているのは59ページのホームドア設置促進ですけれども、これを見ますと5年間、関係機関との協議調整がべろっと延ばされているだけになっております。これは、今回の一件を受けて真剣味を持って計画を組み替えなきゃいけないんじゃないですか。


ホームドア設置促進 年度別計画
ホームドア設置促進 年度別計画

東武東上線のホームドア設置計画だかに板橋区、入っていますけれども、一番後回しですよ、埼玉県側が優先されちゃって(下図参照)これはやっぱり人口の多い板橋区でのホームドア設置を真剣に考えろということをもっと強力に言っていく、それをきちっと計画に反映させるということが必要なんじゃないかと思うんですけれども、いかがですか。


障がい政策課長:   ホームドアの設置に関するお話でございます。  東武鉄道といたしましては、2020年度まではオリンピック・パラリンピックといったところも見据えて、乗降客数が10万人以上のところを優先的に整備したという中で、2021年度以降は、今後、特にご利用者が多い区間の駅ということで、東武東上線、池袋駅から成増駅間におけるホームドアの整備の推進という方針を出しているところでございます。

 こちらにつきましては、非常に莫大な経費がかかるというようなお話の中、国ですとか東京都、板橋区といったところもご支援をしながら進めていく必要があるというふうに思ってございます。  でも、東武鉄道とは常日頃からコミュニケーションを図る中、まちの方々からのホームドアの設置というようなご要望も上がっているというお話もさせていただいてございますので、本件、非常に痛ましい事故が起こったというふうに認識している中、区といたしましても東武鉄道との協議といったところをきちんと行いまして、具体化に向けて調整を図っていく必要があるというふうには考えてございますが、現時点でまだどこの駅からやるといったところまでは、東武鉄道も決められていないというところもございますので、今後進んでいくように区としては働きかけを行っていく必要があるというふうに考えているところでございます。

中妻じょうた議員:   今のご答弁を伺うと、事故発生してから話合いに行っていないと思ってよろしいですか、これを確認させてください。

障がい政策課長:    申し訳ございません。都市計画課のほうがどのようなコンタクトを取っているかといったところは、現時点で私のほうでは確認が取れていないところではございます。

中妻じょうた議員:   今、障がい政策課長のほうで分からないとしても、これは私としては事故発生直後にどなり込んでもいいぐらいの話だと思うんですよ、どうなっているのかと。乗降客数でホームドア設置の取組を進めようとしているけれども、今回の件を見ればそうじゃないだろうと。リスクの高いところからやらなきゃ駄目。東武東上線の駅を全部チェックしたわけじゃないですけれども、総じて危ないのは板橋区内の駅だと思いますよ。ホームがやたら曲がっている。やたら狭い。リスクの高いところからやるべきだというようなやっぱり方針転換をしていかないといけない。そこは、やっぱり都市計画課とも話合いをしていただいて、ユニバーサルデザイン、バリアフリーの観点から大問題だと。ここは最重要ポイントとしてぜひ推し進めていただきたいと思いますが、いかがですか。

障がい政策課長:    本件のホームドアの設置につきましては、都市計画課のほうでも進めていく必要があろうというふうに考えているというお話までは我々も伺っているところでございますので、具体的に乗降客数だけではなくて、そのホームの形状ですとか、危険性ということを勘案した上できちんと取組が進むように、庁内連携取った上で進めてまいりたいというふうに考えてございます。

中妻じょうた議員:  ぜひ強力に言っていっていただきたいと思います。




◆参考資料


東武鉄道株式会社 鉄道駅バリアフリーに関する整備計画【都内駅】

https://www.tobu.co.jp/pdf/202005_news.pdf


板橋区ユニバーサルデザイン推進計画2025

https://www.city.itabashi.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/007/132/attach_81981_9.pdf




区議会の論点とは?  私たちの暮らしに密接に結びついている区政。板橋区議会ではどんな議論がなされているのか。その議論からは私たちの暮らしの問題点が浮かび上がります。区議会の論戦をここに採録し、板橋区の諸問題を眺めていきます(毎週火曜日連載)。


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