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区議会の論点:ホームページリニューアルがあぶり出した板橋区の情報発信力の低さ

私たちの暮らしに密接に結びついている区政。板橋区議会ではどんな議論がなされているのか。その議論からは私たちの暮らしの問題点が浮かび上がります。区議会の論戦をここに採録し、板橋区の諸問題を眺めていきます(毎週火曜日連載)。



 2020年2年3月10日に開かれた 予算審査特別委員会 企画総務分科会で、中妻じょうた議員がホームページのリニューアル費用に驚いて質問を重ね、広報公聴課長とIT推進課長にホームページの企画・仕様チェック・検収・運用について、改善策を提案していました。


 板橋区のホームページは近隣の自治体と比べてイケてないと思っていましたが、現実は私の予想を超えてはるかに深刻な状況です。



リニューアルにかけた費用(5,400万円余)の妥当性について


中妻じょうた議員:   ちょっとホームページリニューアルの件がちょっと驚くような答弁が多いので、すみません、もうちょっと聞かせてください。


板橋区の公式サイト PC版 (左) とスマホ版 (右) 2021年4月5日現在

 まず、先ほどの答弁の中で、ホームページリニューアルにかかった金額が6,700万円という答弁があって、6,700万円、ちょっとびっくり、静的なホームページのリニューアルで6,700万円ですかと。これは随意契約なんですか。その点お伺いします。

広聴広報課長:   先ほどご案内した数値につきましては今年度の予算額でして、契約についてはプロポーザル方式を取っておりまして、業者を選定委員会で選定して契約したものでございますので、契約額は若干落ちているところでございます。

 また、今回のホームページにつきましては、再構築と、ほかの美術館、図書館、それから郷土資料館のホームページにつきましても併せてリニューアルということと、区民の声収集システムと申しますCRM(Customere Relationship Management = 顧客関係管理)のほうがこれまで別の所管部署、全庁LANのほうで運用しておりましたけれども、そちらを併せてということで、CMS(Contents Management System = HTMLなどのWeb専門知識がない人でも、簡単にホームページの作成・更新・運営ができるシステム)だけではない構築と運用の費用となっております。

(「金額も教えていただきたい」と言う人あり)

広聴広報課長:   すみません。契約金額についてちょっとご案内いたします。6,400万円。

中妻じょうた議員:   あまり変わっていないですね。ちょっと……

広聴広報課長:   失礼しました。大変失礼しました。契約額5,400万円余でございます。

中妻じょうた議員:   ちょっと幾ら複数のサイトがあるとはいえ、静的ホームページで5,400万円というのはかなり、ちょっと私の相場感覚からちょっと違う値段だなという気がしますね。しかも随意契約だったら随意契約で問題なんですけれども、プロポーザルやってあの出来栄えというのもかなり疑問を感じるんですよね。


広聴広報課がアクセスログを解析していなかったことに驚く

 ちょっとお伺いしたいのが、メンテナンスも同じ会社さんに頼んでいるのかということと、そしてその中にはアクセスログ解析が含まれているのかどうかという点。3つ目は、アクセスログ解析をその会社あるいは別会社、あるいは広聴広報課が自ら、どれでも構わないんですが、どのように活用しているのかを3点目に聞かせてください。ちゃんとローンチページを把握しているか、検索結果、どこから飛んできてどこのページを検索しているのかという分析や、あるいは404エラー、先ほどのファイルが見つかりませんという404エラーがどのページで出ているのかというのは、アクセスログを見れば分かることだと思うんですが、こういう活用をしているのかどうかをお聞かせください。


今も一部で表示され続ける404エラーページ

広聴広報課長:   メンテナンスも再構築委託業者と同一でございます。先ほどの金額には3月の1か月分の運用補修委託料も含まれているものでございます。アクセスログ解析につきましては、今後行っていただくように依頼しているところというふうに認識しております。

中妻じょうた議員:   そのアクセスログ解析でどのようなことを行ってもらうことになっていますか。

広聴広報課長:   活用方法につきましては、具体的にというものは現在規定していないところでございますので、それぞれのページにつきましても評価結果を月ごとに集計するですとか、また先ほどご案内しましたCRM(Customere Relationship Management = 顧客関係管理)の再構築の部分につきましても統計等を取り入れるということで、新たな機能が充実していくということで、併せてCRMを運用していく方針でございます。

404エラーが表示され利用者は頭を抱えていた


中妻じょうた議員:   いろいろあるんですが、ちょっと取りあえず取り急ぎ申し上げておかないといけないのは、急ぎログ解析をやってもらわないといけないです。その上で、どのページに対して404エラーが出ているのかを全部列挙すべき。404エラー、つまり古いページですね、古いページにアクセスしてきたときに404エラーが出ていますので、それが何のページを見ていたのかを見れば、新しく誘導すべきページがどこかということは全部分かるはずなんです。



 本当はこれ、構築前にそこまで考えて、移行時に旧ページから新ページへのリダイレクトを最初から仕掛けるようにつくっておかなきゃいけないんですけれども、そうなっていないのはしようがないので、馬力になりますけれども、ログを見て404エラーが出ているものを全部洗い出して、そこから1個1個旧ページを要は作るわけです。新しいページに振り分けるための旧ページをもう一回セットしていくわけです。

 これ、人数がある程度いて、馬力でやれば二、三日でできると思うんですよ。それは今この年度末の時期で、それこそ保育園とか学校がこれからどうなるみたいなことで心配な方が多いですから、ここはちょっと急遽話をして、業者さんと、ちょっと404エラーをちょっと全部駆逐するまでリダイレクトをかけるべきだと思うんですけれども、これ、可能ですか。まず、ぜひやっていただきたいと思うんですけれども、どうですか。

広聴広報課長:   アドバイスいただきましてありがとうございます。こちらは業者に委託しているということもございますので、業者と話はしていきたいというふうに思ってございます。繰返しになって大変恐縮ですけれども、保育園ですとかについては区公式ホームページをご案内しているということで、区公式ホームページのところからは情報分類ですとか、またサイト内検索が可能でございますので、そちらのほうでぜひ確認していただきたいというふうに思ってございます。


板橋区の情報発信力の底上げに専門家の経験と知識が必要

中妻じょうた議員:   ここがさっきのローンチページということなんですけれども、どこから来ているのかということを分析すれば、多くは区のトップページなんかに来ないということが分かると思うんですね。ユーザーがどういうふうに動いて区のホームページにたどり着いているかということの分析が必要なんです。それを見れば、何をやらなきゃいけないのかという順番ができてくるわけですね。このあたりはもうホームページ構築の常識だと思うんですけれども、それがちょっとプロポーザルをやってこれというのが、今一般的なホームページ構築、情報発信の水準に大分届いていないように思えるんですね。先ほどの施設予約管理システムもそうです。

 こういうのはやっぱり技術管理が必要で、当然今の世情からいってこれぐらいの水準が必要だということを分かっている人がいて、そういう人が仕様をチェックしていて、そして最終的に出てきた製品に対しての検収の際に、一つひとつチェックをして、水準を満たしているねということが見られないと、やっぱり発注側の区としては力不足だというふうに言わざるを得ないと思うんですね。こういう観点で、これはIT推進課と広聴広報課が協力してかもしれないですが、これ、やっぱり仕様策定とか仕様管理や検収する目、チェックの目を育てていかないと、技術力を上げていかないと、こういうことはまだまだ起こると思うんですよね。この点についての見解はいかがですか。

IT推進課長:   今回のホームページの再構築に限らず、各所管課が個別のシステムを構築してございます。その際にはIT推進課のほうで、技術的なアドバイスできるところは現在も行っておりますけれども、委員の意見を踏まえまして、そういったITの専門家なりアドバイザーなりを派遣できるのであれば、そういった方の登用というのも今後は検討する余地があるのかなと考えているところでございます。

中妻じょうた議員:   ぜひお願いします。区の公共施設であれば施設経営課がやっているような役割(庁舎及び区施設の建設又は改造、補修などの、保全、調査、設計、工事監理)がやっぱり必要なんですよ。そして、そのためにはやっぱりプロフェッショナルがいないと、これ何度も申し上げていますけれども、CIO(Cheif Information Officer)かCIO補佐官にプロフェッショナルを雇って、これも高いというのは分かっていますけれども、せめて3年とか4年とか期間限定でもいいからプロフェッショナルにちょっとお願いをして、全体水準をちょっと引き上げてもらわないと、なかなかこれは厳しいと思うんですよ。これ、どうですか。もう何度も聞いている話ですけれども、本当に必要だと思うのでもう一回伺いますが、CIOまたはCIO補佐官、期間限定でいいので、ちょっとプロフェッショナルを雇ってはどうか。いかがですか。


IT推進課長:   今のIT推進課の内部では、専門家の登用ができないか検討はしているところでございます。今の委員のご発言の中にありましたとおり、今ITの専門家の人材が不足している状態で、かなり高額になっているというような事情もございます。したがいまして、板橋区が望むような費用対効果の高い人材を雇えるかどうか、こういったことを今研究しているところでございますので、もうしばらくお答えは待っていただければと思います。

中妻じょうた議員:  ぜひ1回はちょっと気合を入れて投資しないと、いつまでたってもクオリティが上がらないという、こんな話が毎度毎度出てくるというのでは、今後これからの時代、困るかなと思いますので、ぜひ前向きな検討をよろしくお願いしたいと思います。




◆参考資料(近隣自治体のホームページ)


豊島区

https://www.city.toshima.lg.jp/

北区

http://www.city.kita.tokyo.jp/

足立区

https://www.city.adachi.tokyo.jp/

板橋区

https://www.city.itabashi.tokyo.jp/

練馬区

https://www.city.nerima.tokyo.jp/


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