区議会の論点:どうしたら魅力ある小中一貫校を作ることができますか?

最終更新: 4月12日


私たちの暮らしに密接に結びついている区政。板橋区議会ではどんな議論がなされているのか。その議論からは私たちの暮らしの問題点が浮かび上がります。区議会の論戦をここに採録し、板橋区の諸問題を眺めていきます(毎週火曜日連載ですが、今回は号外)。



 2021年1月21日に開かれた文教児童委員会で、共産党のいわい桐子議員が板橋区初の小中一貫校建設について、学校配置調整担当課長に質問していました。教育委員会事務局主催の説明会はすでに終了しましたが、私たちの疑問や不安は解消されたでしょうか?


なぜ?魅力ある学校づくり協議会に反映されない現場の先生の声


いわい桐子議員:   検討体制と説明会について若干伺いたいんですけれども、検討体制、これまで協議会のときには、協議会の中身が非常にホームページで丁寧に報告されていてよかったんですけれども、あと傍聴もできたんですけれども、それは今後検討会になっても同じかどうかということが一つ。  それから、これまで協議会には現場の学校の先生が入っていないんですけれども、学校の先生たちとの協議は来年度以降というふうに聞いていますが、それはどうしてそうなったのかということを教えてください。

学校配置調整担当課長:   検討会の公開につきましては、原則協議会と同じような形でやっていきたいと思います。ただ、作業部会につきましては、機動的に開催をしていきたいというふうに考えておりますので、原則非公開というふうにさせていただきたいと思います。ただ、検討内容につきまして、それが見えないようになってしまってはいけませんので、検討の経過についての報告、それと検討した結果としてのたたき台の報告を検討会に上げて、見える化を図っていくというような形になります。

 あと、学校の教職員の方に今後入っていただくという、先ほどの答弁に対してのご質問かと思いますけれども、それにつきましては、今後検討会で検討していきます学校行事、学校運営に関する事項につきましては、例えばどういうふうに体育祭、運動会をやっていくのかというところもありますし、そういった日々の学校運営をどういうふうに進めていくのかという部分につきましては、やはり現場の教職員の方のご意見を聞いていく必要がありますので、これからその体制を整えて検討していって、ある程度内容をまとめていくというような作業になるということでございます。

いわい桐子議員:    ぜひ公開のほうは、協議会のときも非常に丁寧な公開だというふうに思っていて、部会の中身の報告もかなり細かく報告されていて、非常に見た情報としては、そこで話し合われたことがきちんと見られてよかったというふうに思っていますので、検討会になってもぜひ継続してもらいたいというふうに思っています。  それから、今回学校行事等では、現場の先生たちに入ってもらうということなんですけれども、協議会のときにはどうして入っていなかったのかということが非常に気になっているんですけれども、そこについてはどういうふうに考えていますか。

学校配置調整担当課長:   協議会につきましては、学校整備の方向性を決めるというところになってきますので、実際の学校運営をどうするのかというような内容ではございませんでしたので、協議会の中で、現場の教職員の方が入っていくというような検討の仕方にはなってございませんでした。  ただ、学校の代表者としては、学校長が入っておりますので、その点につきましては、現場の意見が全く入っていないということではないかというふうに考えてございます。

いわい桐子議員:    今回の協議会の在り方がやっぱり一つの例になっていくと思うんです。そう考えた場合に、協議会で結論を出す前に、現場の先生たちの意見がきちんと協議会で反映されるということが、私は必要になってくると思っています。現場の教員の方がどういう不安があるのか、心配があるのかという声抜きに、この協議が進められてきたということには、非常に違和感を感じていますので、ぜひそこの辺について、協議会の在り方がどうだったのかということについては、メンバー構成や回数も含めて、それについてはぜひ今後総括してもらいたいというふうに思っているんですけれどもいかがでしょうか。


魅力ある学校づくり協議会の運営方針は公明正大だったのか?

学校配置調整担当課長:   現場の意見を抜きにして検討が進められてきたというわけではないと考えてございます。学校長につきましては、現場のほうに職員会等で検討の状況については報告をしていただいているというふうに聞いてございますので、そこで意見が上がっていれば、意見としては協議会のほうに反映をしていただいたんではないかというふうに考えておりますので、特に今のところ協議会の検討の体制というのは、変更するとかということについては考えていないところでございます。

いわい桐子議員:    どうだったのかということを総括することが必要だというふうに言っているんです。それはいろいろな面で、よかったところも課題になったところもきちんと総括する必要があると思っていて、現場の先生の声が反映、校長先生が参加すれば反映しているというふうに私は考えていないんです。十分とは言えないと思うんです。実際に子どもたちの今の様子を目の前で見ている先生たちにとって、どういうことが起こるのか心配なんですと、でもそれが協議会の中で議論して解消されるのならばいいんです。そこら辺のやり取りが、私は協議会の過程の時期に必要なんじゃないかというふうに考えていますので、ぜひ現場の教育に携わっている先生たちとのやり取りをもっと丁寧にやるということが、協議会で結論が出るまでに行うべきだというふうに思っていますので、そのことも時期や現場の教員と検討するタイミングはどこでやるべきだったのかということについて、ぜひ今後検討してもらいたいと思っています。


視覚に訴えるよりも、住民の共感と論理に訴える方が先ではなかったか

 それから、説明会について確認したいんですけれども、説明会の時間、大体2時間程度というふうになっているんですけれども、説明のほうはどういう資料を使って、どれぐらいの時間説明して、質疑応答どれぐらいの時間確保されるのかということを教えてください。

学校配置調整担当課長:  説明会の内容につきましては、先ほどもちょっと申し上げましたので、ちょっと省略させていただきますが、資料につきましては、パワーポイントを使って、できるだけ視覚に訴えた形での説明をしていきたいというふうに考えてございます。  時間といたしましては、私のほうからの説明としてはおおむね30分程度かかるというふうに考えてございます。なので、その後のところで質疑応答については、おおむね1時間程度かというふうに考えてございます。

小中一貫校運営のメリットとデメリットが知りたい


いわい桐子議員:   そうすると、どういう資料と中身を、これまでいろいろ出してきた資料のうち、どの資料を使われるのかと思っていたので、一つは前回の委員会のときに、説明会においてメリットもデメリットもどちらも説明していくというふうにおっしゃってきたんだけれども、これまでの出してきた資料の中で、明確なメリット、デメリットが非常に分かりづらいというふうに思ってきたんです。そこを何をメリットと説明されるのか、何をデメリットと説明されるのか教えてください。

学校配置調整担当課長:   今具体的な内容については準備中でございますので、明確にちょっとお答えしづらい部分もございますけれども、この間、23区に対して小中一貫型の学校を設置しているところに調査を行っていたりとか、あとは具体的には3校ほど視察も行ってございます。そういったところで課題となっているということについては、メリットであったり、デメリットであったりというところでご紹介をさせていただくんですが、具体的な校名であったり、自治体名は伏せた状態でお知らせをしていくというような形を取りまして、小中一貫型の学校というものをできるだけイメージしていただけるような説明をしていきたいというふうには考えてございます。

いわい桐子議員:   なので、メリットという点は、これまで教育委員会として視察したり、いろいろアンケート調査したりした結果、その中で浮き彫りになったメリットは何なのか、デメリットもきちんと説明した上で理解してもらうと言ってきたんだけれども、課題というふうに捉えられたのは何なのかということを聞きたいんです。

学校配置調整担当課長:   課題としては、視察した学校の中で言われておりましたのが、小学校と中学校の授業時間の違いというところで、チャイムを鳴らしたときに、チャイムが何回も鳴ってしまうというところで、どのチャイムが自分たちのチャイムだったのかが分かりづらいとかというところでの学校運営上の支障があったりというところで、デメリットとしてお話をいただいたというところもございますので、例えばそういったところをご紹介していくというようなところになろうかと思います。

いわい桐子議員:   課題はそれだけですか。あとメリットはどういうふうに、調査した中で、当然メリットもあったからだと思うんだけれども、メリットと考えているところはどこなんですか。

学校配置調整担当課長:  メリットとしては、例えば生徒・児童の指導において、よく言われていましたのが中学生のほうが落ち着きが、やはり小さい子たちがいる中で見本となっていかなければならないというような意識を持って、生活が落ち着いているというようなところでメリットとして話していただいたところもありましたので、メリットとして、そういったところで保護者さんのほうも気にされている部分だと思いますので、ご紹介をしていきたいと思いますし、あとはデメリットとして指摘されているであろう、例えば小学生が中学生の悪い影響を受けてしまうんではないかとか、そういうようなご意見とかご心配に対しての説明として、実態としては実は落ち着いているんですというようなところをご紹介させていただいたりというところで、皆さんの不安であったりとかを解消していくというような説明を心がけていきたいというふうに考えているところでございます。

いわい桐子議員:    これまで、既に文科省でやられている調査なんかでも、一定数共通する課題が出てきている部分があって、それは一つの不安事になっているかと思うんです。例えば、5、6年生のリーダー性が下がるとか、7年生の中学生としての自覚をなかなかつくるのが難しいとか、あと中学生の取組が前倒しで小学生に始まってしまうことで、小学生の負担が高いとか、いいと思ってやっていることの裏側に負担感が現れている、別の問題が発生しているということが、文科省の調査でも出てきている中で、そういうことも含めて、私は課題が出てくると思うんです。それをどういうふうに教育委員会として、そういったことも含めてメリットやデメリットをきちんと説明していくとおっしゃってきたので、どういう角度で報告していくのかが大事であるというふうに思っているんです。

 そこをどういうふうに考えて、デメリットが今の授業時間の違いはチャイムということなんだけれども、多分チャイムだけじゃない、授業時間の違いによるいろいろな課題が出てきていると思うんです。そういうことをどう捉えていくのかということが大事で、それを教育委員会としてはこういうふうに解消するということが、説明会の中でないとならないんじゃないかというふうに思っているんですけれども、どうでしょうか。

学校配置調整担当課長:   文科省で紹介されているような問題点というところもありますし、あと9月の上旬に実施させていただいておりますアンケートの中で、こういったことが不安だというところで挙げていただいている部分もあります。例えば小学生と中学生が同じ校舎になることに対しての不安で、例えば校庭でボール遊びをしたときにけがをするんではないかとかというような部分での不安を挙げているところもございます。

 実際に、そういうような不安を抱えている保護者がいる中で、実際に小中一貫型の学校を運営している他の自治体での先行事例で、どういうようなことが行われているのかというところをご紹介させていただくことで、小中一貫型の学校がこういうような学校なんですというところをご説明していきたいというふうに考えております。  また、今答えが出ていない部分につきましては、今プロジェクトチームを設置して、検討を進めておりますので、その部分については、こういった課題については、今現在そういった体制で検討を進めているということをご説明していきたいというふうに考えているところでございます。

いわい桐子議員:   その説明の中で、実際に協議会としてやったアンケートがある以上、アンケートで小中一貫型の学校で心配な点というのが出されましたね。それに対する教育委員会としての考えを説明する必要があると思うんです。  例えば、一番多かったのが、志村小の保護者でも未就学児の保護者からも、人間関係が固定化してしまうということに対する不安感が非常に、最も高い数字で出ているんですけれども、そういうことに対してはどういうふうに答えていくんですか。

学校配置調整担当課長:  先ほども申し上げましたとおり、今説明会については、説明の内容を準備しておりますので、全てこの場でお答えできるというふうには考えてはおりませんが、今現時点におきまして、志村小、志村四中の小中一貫校につきましては、志村四中の学びのエリアですと、志村小以外に北前野小学校、志村坂下小学校、緑小学校がありますので、人間関係が志村小だけのお子様だけで続いていくというわけではございません。そういったところで、中学校の進学の段階で、新たな人間関係が加わってくるというところについては、固定化にはならないのではないかというところでご説明はさせていただこうかと考えてございます。



いわい桐子議員:   あと、アンケートの結果で言うと、二つ目に多かったのが、先ほどもおっしゃった校庭や校舎の十分な広さが確保できるのかという心配の割合が高かったんですけれども、このことについてはどういうふうに答えていくのでしょうか。

学校配置調整担当課長:   今年度に入りまして、私のほうが視察をさせていただきました3校、選ばせていただいた理由というのが、1番は志村第四中学校と同じ敷地の規模感のところを選ばせていただいております。そういったところでは、ボリューム感というのも紹介させていただくということで、これぐらいの校庭というのが、大体同規模の学校で整備されていますというところもご紹介させていただくような形になろうかというふうに思ってございます。


中学生の生活エリアに小学生が入れば校庭は狭くなる


いわい桐子議員:   もともと板橋区、都内はなかなか校庭を確保するのが難しいんですけれども、今の志村小と志四中は、もともとの標準の基準からすると、校庭の面積が足りているのかどうかということと、小中一貫校になった場合の基準はどういうふうに考えられるのかということを教えてください。

学校配置調整担当課長:  まず1点目の志村小学校と志村第四中学校の現校庭の広さが、文科省で示している設置基準に対応しているかどうかということでございます。  結論から申しますと、志村小学校のほうは設置基準より狭い校庭の広さになってございます。志四中につきましては、基準より広い校庭になってございます。現校庭の広さが、志村小が2,550平米、文科省の基準に、数式があるんですけれども照らし合わせますと、基準で求めますと3,910平米ぐらいという話でございます。志村第四中学校につきましては、現校庭の広さが7,400強、7,419平米で、設置基準に基づきますと6,230平米ということでございますので、志村小のほうは足りない、志四中のほうについては満たしているというような計算のほうになってございます。

 あと、小中一貫校になった場合の校庭の広さについては、実は基準というものが、小学校と中学校それぞれ別々の基準で示されておりますので、小中施設一体型になった場合の校庭の広さについて、何か明確な今基準があるかと言うと、特にないのかと思ってございますので、今後基本構想の中とかで、校庭の広さ、シミュレーション等を重ねていきまして、学校運営に支障のない広さ等を確保していければというふうに考えているところでございます。

いわい桐子議員:    結局そうすると、今の数だと志村小は現段階の人数の割合ですけれども、大体1,400平米ぐらいもう今の段階で校庭が基準を満たしていないという状況の中で、小中一貫校にした場合に、考え方がどう変わるのかということはあると思うんですけれども、今よりも必要量を単純な足し算で言うと、減る状況になるんだというふうに思うんですけれども、それは実際にはどうなんですか。

学校配置調整担当課長:   今現段階で志村四中の校庭、敷地内に小中一貫校を造った場合に、どのぐらい校庭が確保できるかというのをまだ試算してございませんので、今の段階で足りる、足りないとかというお話は、ちょっとまだ若干今お答えするには早いというふうに思ってございますので、今後検討していく中ではその辺をシミュレーションしていきたいというふうに考えてございます。

いわい桐子議員:   国のほうで基準がないということなので、小中施設一体型にした場合の、施設一体型に限らないか、校庭の広さの在り方を少なくともこれぐらいは必要だということを、教育委員会として私はぜひ基準を考えていく必要があると思うんです。だから、施設の広さによって、それが変わってきてしまうということではなくて、本来必要な量はどれぐらいなのかということをぜひ考えてもらいたい。というのは、もともと新しく学校を建てるときには、広さを満たせるように努力すると言ってきたんです。だから、そういうことから考えると、ぜひ考え方をやっていただきたいというふうに申し上げて質問を終わります。




◆参考資料


魅力ある学校づくり協議会(志村小・志村四中) https://www.city.itabashi.tokyo.jp/kyoikuiinkai/houshin/plan/1014924.html


志村小・志村四中 小中一貫型学校設置検討会 第1回検討会議事録 (要旨)

https://www.city.itabashi.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/030/903/kentoukaigijiroku-1.pdf

122回の閲覧0件のコメント